車の塗装はボディを保護する役割があります。
さらにコーティングを行っても、車のボディを保護することが可能です。
どちらもボディを保護できますが、その保護内容が違い、役割が違う部分もあります。
塗装とコーティングの違いを解説するので、コーティングについて考えている人は参考にしてください。
車の塗装とコーティングの違い
車の塗装とコーティングは、どちらもボディに塗布しますが効果が違います。
塗装はカラーリングと防錆
車のボディは金属でできており、雨に濡れるとサビが発生します。
塗装をボディに塗れば錆びるのを防ぐことができ、さらに着色もできます。
カラーリングとしての役割が目立つ塗装ですが、サビから守る働きもあります。
最近の車の塗装は数層になっており、通常は下塗り、中塗り、上塗りの3層です。
そして上塗りの上に、艶を出し色を引き立てるためのクリア層の塗装も塗ります。
クリア層は透明の塗装です。
コーティングは傷や汚れの防止
コーティングの効果は泥や埃などの汚れから塗装を守り、小石やスクラッチなどによるボディへの傷を防ぐことです。
さらに紫外線や酸性雨による塗装の劣化も防止できます。
紫外線を浴びていけば塗装は色褪せ、酸性雨が降って付着した水滴は塗装にウォーターデポジットを作ります。
これらの色褪せやウォーターデポジットの防止も可能です。
コーティングを施すと撥水性が生まれるので、車体に鳥の糞や花粉などがつきにくいです。
汚れがついたとしても、落としやすいために洗車で楽に汚れが落ちます。
また鳥の糞や花粉からでる成分で塗装が劣化するのも防ぎます。
撥水性効果があるので、雨が降ってもコーティング表面に水滴が残りにくいです。
水滴が蒸発して発生する、ウォーターデポジットを防ぐ効果もあります。
コーティングの種類
塗装はボディが錆びるのを防げますが、傷や汚れをつきにくくする効果はほぼありません。
車に傷や汚れがつきにくくするならば、コーティングを検討してください。
コーティングであれば、塗装が劣化するのも防げます。
車に施工できるコーティングの種類は大きく分けると以下の4つです。
・ポリマー系コーティング
・フッ素コーティング
・ガラスコーティング
・セラミックコーティング
ポリマー系コーティング
ポリマー系コーティングは、樹脂のコーティングです。
施工しやすく施工費用が安いですが、コーティング効果はワックスよりも若干長持ちするぐらいです。
ワックスよりは耐久性が高まっています。
ただし紫外線や酸性雨、さらに熱によってコーティングが剥がれていき、あまり長持ちしません。
フッ素コーティング
雨や油を弾く性質があるのがフッ素コーティングです。
フッ素コーティングの油を弾く性質は、ガラスコーティングにはありません。
3ヶ月程度効果は持続します。
傷や衝撃に弱いために、場合によってはコーティングがひび割れします。
また車に密着しにくいという性質を持ちます。
ガラスコーティング
ガラス成分のみで構成されるのがガラスコーティングです。
紫外線に強く、傷や汚れがつきにくいです。
そのため多少汚れが付着したとしても、楽に洗車して汚れを落とせます。
通常はかすり傷程度の傷がつくようなケースだと、ガラスコーティングだと傷がつかないでしょう。
他のコーティングよりも施工費用は高いですが、効果が長持ちして数年は続きます。
ちなみにガラス系コーティングもありますが、こちらはガラス成分以外も含まれており、傷や汚れ防止や効果の持続時間は若干劣ります。
セラミックコーティング
最近登場したコーティングであり、ガラスコーティングよりも耐久性が高いです。
コーティングを施すと薬品で剥がすことはできません。
紫外線や酸性雨、その他の汚れが付着しにくく、車のボディに傷がつきにくいです。
塩害の影響も受けにくいです。
現在の車用コーティングの中で、もっとも汚れ防止や傷防止効果が高いです。
ただし他のコーティングよりも施工費用が高まる傾向にあります。
コーティングする方法
車にコーティングを施すならば、自分で行うか業者に依頼して施工してもらいます。
コーティング剤が販売されているために、用意すれば自分で行うことも可能です。
誰がコーティングをするにしても、施工前には下地処理が必要です。
下地処理で車のボディに付着した汚れや油を取り除きます。
汚れや油が残ったままの状態で施工すると、コーティングの密着性が低下し自然に剥がれる可能性があります。
もしも自分で行うと施工が失敗しそうだという人は、業者に依頼して行ってもらったほうが無難でしょう。
もちろん業者に依頼すれば費用は発生しますが、プロとして失敗なくコーティングを行ってくれます。
まとめ
車には通常塗装を行って、ボディが錆びないようにします。
塗装の上から塗布するのがコーティングであり、汚れや傷防止効果があります。
塗装のみでは汚れを防ぐ効果はほとんどありません。
車が汚れにくくなり、綺麗な状態を長く保ちたいならばコーティングの施工を検討してください。