洗車にカーシャンプーは必要?効果や選び方を解説
ちまたの洗車マニュアルには必ずと言っていいほど、「カーシャンプーをよく泡立てて…」という記述が見られます。洗車時にカーシャンプーは本当に必要なのか、その場合水洗車と比較したメリットはどんなものか、気になるのではないでしょうか。
そこで今回は、カーシャンプーの性質や種類、選ぶ際のチェックポイントなどを詳しく解説するので、カーシャンプーの重要性を改めて理解しましょう。
洗車にカーシャンプーは本当に必要なのか
結論から言うと、洗車する際カーシャンプーは欠かせない存在といえます。
車に付く汚れは空気中に含まれるホコリや砂だけでなく、雨水に含まれるミネラル成分や油脂成分、鉄粉など様々な成分が含まれています。水だけで洗車をしてもこれらの汚れをきれいに落とすことは難しいため、カーシャンプーを使うことが必須になります。
シャンプー成分をしっかり洗い流さないとシミの原因になるというデメリットがあるものの、それ以外の点を見ればカーシャンプーを使わない手はありません。
洗車でカーシャンプーを使うとどのような効果があるのか
洗車の際にカーシャンプーを使うと、シャンプーに含まれる界面活性剤が洗車の効果を高めます。
界面活性剤の分子には親水性と親油性両方の特徴が含まれており、通常は混じることのない水と油を混ぜ合わせる作用を生じさせることで汚れを落としやすくします。
界面活性剤が含まれる代表的なものとしては石けんがある、と理科の授業などで習った人も多いのではないでしょうか。ほかにも台所用洗剤をはじめとした洗浄剤、医薬品、化粧品、食品などの成分として幅広く用いられています。
また界面活性剤は滑りやすいという性質があることから、洗車スポンジの滑りがよくなりボディとの摩擦を抑えることができるというメリットにもつながっています。
これらふたつの特徴により力を入れず汚れを落とせ、水だけで洗車するよりも洗車の効果を高めています。
洗車で使うカーシャンプーは3種類ある
カーシャンプーの基本的な成分は界面活性剤ですが、異なる汚れにより適した効果を発揮できるよう、シャンプー成分には3種類の傾向が見られます。それは中性・弱酸性・弱アルカリ性の3つで、得意とする汚れの分野が多少異なります。
一般的な中性カーシャンプーは、ホコリを落とす程度の洗車なら十分と言えます。もちろんあらゆる汚れに対応できるため、万能の1本として使うことも可能です。
付着する汚れや拭き残しの水分、酸性雨などで生じるイオンデポジットには、シミが落としやすい弱酸性のシャンプーが向いています。
弱アルカリ性のカーシャンプーは、ワックスや排ガスなどの油脂汚れや花粉・黄砂といった汚れ落としを得意としています。
しかしカーシャンプーの市販品に極端な性能差はなく、普通は無視して構わないレベルです。購入時に気になる汚れがある場合は、その汚れに対する効能を謳っている商品があれば優先する程度で十分です。
洗車時に使用するカーシャンプーの選び方
成分で見るカーシャンプーの種類としては前述の3種類がありますが、普通に洗車をする分には違いを気にする必要がありません。カー用品店で市販されるものであれば、購入したものをそのまま使い切って構いません。
カーシャンプー選びで気を付けたいのは、シャンプー以外の成分が含まれた商品です。「洗車と同時に頑固な汚れ落としもできる」「洗車しながらコーティングも可能」と謳う商品は、可能な限り避けるようにしたいところです。
カー用品に限った話ではありませんが、複数の機能を持つ製品は、それぞれの性能が専用品に適わないのが一般的です。コンパウンド成分や樹脂系のコーティング成分、イオン活性剤などが含まれるカーシャンプーでも、それは同じです。また含まれる別成分が界面活性剤本来の機能を低下させ、カーシャンプーの洗浄効果が落ちてしまいます。
カーシャンプーに他の作用が含まれるものは洗車をするときは楽でも、コーティング被膜や塗装に対する長期的な影響が不安なところが多いのも事実です。カーシャンプーを選ぶ際は、汚れ落とし以外の機能が含まれているものをできるだけ避けましょう。
まとめ
カーシャンプーには界面活性剤という、他の洗剤や石けんと同じ成分が含まれているため、その作用をうまく活用することで高い洗浄力を発揮します。
しかしより高い効果を得るためには、シャンプーの成分をチェックすることや十分に流水で洗い流すこと、水分を残さないようにしっかり拭き取るなど、注意点が多いのは意外といやっかいです。
そこで洗車を専門業者に依頼することも、必要に応じて上手に活用したいところです。洗車を行う業者は、カーシャンプーに関する豊富なノウハウやその効果を最大限に発揮する技術を持っているため、DIY洗車では落としづらい汚れもきれいにしてくれます。
洗車を定期的に業者に任せて車のボディをきれいに保つことも、ときどき検討してはいかがでしょうか。