洗車に「月に1回ホースの水を上からかけて…」というイメージを持つ人は意外に多いのではないでしょうか。そのイメージから洗車を面倒に感じ、車を汚れたままにしておく人も少なくありません。
今回はそんな人に向けて、セルフ洗車機やその使い方を詳しく紹介します。使用時の注意点も併せて解説するので、洗車に対する意識を変えてみてはいかがでしょうか。
セルフ洗車機とはどんなものか
セルフ洗車機は自ら洗車をする機械のことをいい、スイッチひとつで洗車の行程を機械が自動的に行ってくれるというものです。
自分で洗車する際はホースからの流水や高圧洗浄機の水を車に当て、シャンプーを使い擦り洗いすることで汚れを落とします。セルフ洗車機はこれらを全て機械が行うため、手間がかからないというメリットがあります。
ただし洗車後の拭き取りは、自分でする場合が一般的です。セルフ洗車機は最後にエアを吹き付けて水分を飛ばしますが、すき間や細かい部分には飛ばしきれない水分が残ります。そのため洗車が終わったら別スペースに車を移動させ、拭き上げは自分でしなければなりません。
セルフ洗車機では金額によって自分の好きなコースを選ぶことも可能で、一般的なシャンプー洗車はもちろん、シンプルな水洗いやワックスコートも付くものなど様々なコースがあります。
中にはボディだけでなく下回り洗浄に対応しているものがあるため、海沿いや積雪路を走行した後は効果的に塩分を落とせます。
また機械によってブラシの素材が違う場合もあり、洗車キズの予防とより効果的な洗浄を両立させるための工夫がなされている、というのも隠れた特徴です。
セルフ洗車機の使用手順
セルフ洗車機の形状はゲート式で、ガソリンスタンドやコイン洗車場などに設置されています。細かく分けると「ドライブスルー洗車機」と「全自動洗車機」の2つがあり、利用方法が多少異なります。
ライブスルー洗車機
ドライブスルー洗車機は車に乗ったまま利用する方式で、ガソリンスタンドに置かれているセルフ洗車機の多くが採用しています。
洗車ゲートの手前にある操作パネルで入金やコース選択をした後に機械の指示で停車位置まで移動し、洗車がスタートするというものです。洗車が終わったときも機械の指示があるので、拭き上げ作業を行うスペースへ車を移動させます。
全自動洗車機
全自動洗車機はドライブスルー洗車機同じくゲート式の形状ですが、洗車作業中は車の外で待機するという点が異なります。そのため操作パネルが洗車機本体に付いていることが多い、という違いもあります。
所定の停車位置に停めるのはドライブスルー洗車と同様ですが、その後車を降りてから操作パネルを使い、洗車をスタートさせます。洗車が終了したら再度車に乗り込み、別のスペースまで車を移動させて拭き上げ作業を行います。
セルフ洗車機を使う際の注意点
セルフ洗車機はドライバーに代わって洗車をしてくれる便利な機械ですが、様々な車種に対応できる機械ゆえにあらゆる部分を完璧に洗うのが難しい、というのも事実です。特に注意しておきたいポイントを、いくつか例示します。
セルフ洗車機に限った話ではないのですが、洗車前には車内に水が入らないよう必ず窓を閉めてください。開けたまま機械に入れると車内が濡れるだけでなく、場合によってはパーツが破損することもあります。
また使用手順でも触れたように、水分の拭き上げは別スペースに移動し、自分でしなければなりません。手洗いのときと同じく、「拭き取りで洗車キズを付けないよう気を付ける」「ボディのシミを防ぐため水分を残さない」という点は頭に入れておきましょう。
拭き上げ用のタオルが備わっている洗車機の設置箇所もありますが、汚れていることもあるので、できれば拭き上げ用のクロスを車内に常備しておきたいところです。
セルフ洗車機の使用で最も注意しなければならないのは、突起物はあらかじめ折りたたんでおくという点です。ドアミラーやアンテナをたたまずに洗車機に入れると、洗い残しの部分が増えるだけでなくパーツ破損の原因にもなります。
中には洗車機の操作パネルに「装備品選択」が付いており、折りたたむ必要がないセルフ洗車機もありますが、選択したパーツを通る際はブラシが止まるため洗い残しが生じるというデメリットがあります。
その場合機械では洗いきれない部分を改めて洗浄しなければならず、セルフ洗車機のメリットが薄れてしまいます。セルフ洗車機を使う際は、基本的に「突起物は折りたたんでから」と考えておくのが無難でしょう。
セルフ洗車機は洗車作業を機械がしてくれるので、特に洗車を面倒くさいと感じている人へおすすめの洗車法です。しかしきれいに汚れを落とすには細かい点に注意が必要なため、高頻度で利用するにはためらいがあるのも事実です。
洗車を専門にてがける業者に依頼すれば、セルフ洗車機と同様手間をかけず、セルフ洗車機より格段に質の高い洗車をしてもらえます。オプションでコーティング加工をするコースもあり、普段の洗車をより楽にすることも可能です。
セルフ洗車機をこまめにしている人も、定期的にプロの洗車を検討してはいかがでしょうか。