車のボディは常時外気にさらされているため劣化が避けられませんが、中でもルーフ部分は特に傷みが激しいと言われています。
今回は車のルーフが劣化する原因を探るとともに、有効な予防策も併せて紹介します。愛車を大切に守る参考にしてください。
車のルーフが劣化する原因は
ルーフは車のボディで最も高い部分にあたり、それが劣化しやすい原因につながっています。具体的には外的要因による劣化と目視がしづらいという2つが例として挙げられますが、それぞれ詳しく解説します。
・ボディに対する影響がより大きいのがルーフ部分
車のルーフは天井部分にあたるため、ボディの各パーツで最も外気の影響を受けやすいという特徴があります。
車のボディ・とりわけ塗装面が劣化する原因としては、砂ボコリや鳥のフン、鉄粉などの成分があります。ルーフは真っ先にこれらの影響を受けるため、他の部分より汚れやキズが付きやすくなります。
紫外線や酸性雨もボディを傷める原因ですが、これらもルーフへの影響が大きく、他の部分より早い劣化が避けられません。
北日本など積雪量の大きな地域では、冬期間にルーフを傷めることもあります。屋根からの落雪や電線から落下した氷は水が主成分ですが、これらがルーフを直撃するとキズが付いてしまう場合があります。
これらはどのパーツにも影響を及ぼすものですが、高い位置にあるルーフには特に大きなダメージにつながります。
・高い位置にあることで生じる目視のしづらさ
ルーフは車の最も高い場所に位置するため、ボンネットやドアと比べればどうしても見づらくなり、目視による確認は困難になります。特にミニバンやSUVなど近年主流のボディタイプでは、脚立などに昇らないと目視すること自体が不可能です。
ルーフの確認が行き届かないと汚れを見逃すこともあり、汚れを除去せずにいるとイオンデポジットやウォータースポットなどで塗装面が少しずつ劣化してしまいます。特に鳥のフンや虫の死骸は塗装に悪影響を及ぼしやすく、DIYでは対応できないダメージにもなりかねません。
十分な目視ができないため洗車キズが付きやすく、前述のように雪や氷の影響によるキズも付く可能性があります。キズを放置しておくとサビが生じ、最終的にはルーフの素材まで傷めてしまいます。
ルーフの劣化を最小限にする予防法は
ルーフが劣化する原因は他の部分より汚れが付きやすいことや目視がしづらいことなので、これらの影響を抑えることがルーフの劣化に対する予防策となります。
ボンネットやドアと同様劣化自体を避けることはできませんが、対策を講じることで少しでも劣化を遅らせることが可能です。
・ボディカバーをかけて車を保管する
外的要因によるルーフの劣化を予防するには、保管時にボディカバーを使用するのが効果的です。もちろん屋根付きガレージに保管できれば言うことなしなのですが、屋根なしの月極駐車場などで保管する場合は、ボディカバーで保護することができます。
ボディカバーがルーフを覆うことで、紫外線や鳥のフン、雨水などによる塗装面への影響を最小限に抑えることが可能です。脱着時にキズを付けないよう注意しなければなりませんが、ボディ全体を保護するという意味でもボディカバーは非常に有効です。
・状態のチェックや洗車をこまめに行う
ルーフの劣化を防ぐためには、汚れ具合をこまめに確認することも忘れてはいけません。チェックには脚立などを使うことが必要なので、ついでに洗車もすると手間が省けます。
洗車は上から下へ汚れを流すように行うので、ルーフ部分は最初に洗うことになります。シャンプー成分をきれいに流すことや水滴を残さないことは一般的な洗車時の注意点でもありますが、ルーフを洗う場合は特に意識しながら汚れを落としましょう。
チェックや洗車で汚れを定期的に落とせば、ルーフの劣化は少しでも遅らせることができます。全高のある車のオーナーはおっくうかもしれませんが、定期的な洗車を心がけたいところです。
・ルーフの劣化予防にはコーティングも有効
ルーフの劣化を防ぐ方法はボンネットやドアなど他の部分と同じで、そのひとつであるコーティングもまた効果的です。
コーティング剤が塗装面に被膜を形成してボディを保護するという点はどのコーティングも同じですが、ガラスコーティングによる硬い被膜はより効果が高まります。
位置が高いためルーフ部分へのコーティング施工時は注意が必要ですが、DIY施工に不安を感じる場合はコーティング作業を依頼することを考えてもよいでしょう。
まとめ
ルーフは車のボディで最も高い場所にあるため、他の部分よりどうしても劣化や傷みの進行が早いという特徴があります。
劣化を予防したり進行を食い止めたりするには汚れをこまめに落とすようにしたいですが、ミニバンやSUVは特にチェックが面倒というデメリットは避けられません。
ルーフにコーティングを施工すれば日頃の確認や洗車が楽になりますが、施工に手間をかけたくない人は、専門業者にコーティング作業を依頼してはいかがでしょうか。
専門業者ならコーティングに関する知見も豊富で、効果を高めるための下地処理もしっかりと行うので安心して依頼できます。普段はDIYで施工している人も、質の高いコーティングをするためプロに依頼することをおすすめします。