フロアマットは車内の衛生を守ってくれる大切なアイテムのひとつ。
靴についたホコリやチリ、傘から伝わる雨のしずくなどをキャッチしてくれます。
これらの汚れ、きちんと掃除しないとフロアマットにカビが生える場合があります。
フロアマットにカビが生える原因や予防法について解説します。
フロアマットの役割とは?
車の床にはフロアカーペットが敷かれています。
その下は車の鋼板で走るための機能がいろいろついています。
床が鋼板のままだと振動や熱、音が直接車内に伝わってしまいます。
フロアカーペットは遮音、遮熱などを目的として床に貼られているわけですね。
ただ、フロアカーペットは面積が広く、取り外しが困難。
乗り降りする際、車外の汚れが靴について持ち込まれることは少なくありません。
汚れがフロアカーペットにこびりつくと掃除が大変。
そこで、取り外しがカンタンなフロアマットの登場となるわけです。
雨の日は靴についた水分や傘のしずくを吸収。
雪がついたり泥がついたり。
風の強い日であればホコリやチリも舞い込みます。
シートからこぼれた食べかす、飲みこぼしもフロアマットの上なら安心。
いつも靴に踏まれているフロアマットだけれど、車の衛生面でとても役立っているのです。
車内はカビの繁殖温度に最適
ただし、いくら足元で目立たないアイテムといっても放置は禁物。
定期的に掃除をしないと汚れが溜まっていく一方になります。
フロアマットは合成繊維を起毛状態にして作られているため、汚れが目立ちません。
しかし起毛の間に入った汚れは放置すればやがて異臭を放つようになります。
これは汚れの中の細菌が繁殖し始めた証拠。
いわゆるカビですね。
カビの繁殖に最適な温度は20〜35℃。
これ、人が乗っている時の車内温度とぴったり。
車内はカビが繁殖しやすい環境です。
夏はクーラー、冬はヒーター、梅雨になれば水分が補給され、食べこぼしなどエサも豊富。
気がつけばフロアマットから異臭がして、起毛の中を見ればカビだらけ。
カビが繁殖すると乗員に悪影響を及ぼします。
異臭はそれだけで車酔いの原因。
さらにカビの胞子を吸い込むと感染症やアレルギーなどの病気を引き起こします。
小さい子供や高齢者が乗る機会の多い家庭はとくに注意が必要ですね。
フロアマットは汚れることを想定して作られています。
せっかく取り外しができるのだから、洗車の時、一緒に洗いましょう。
フロアマットを洗浄する方法
フロアマットの洗浄に特別な用具は要りません。
カーシャンプーや中性洗剤、洗車用ブラシで汚れを落とすことができます。
最初は天気の良い日に天日干し。
暖かい直射日光に当てると湿気が飛んで泥が落ちやすくなります。
また潜んでいるダニの駆除にも効果的。
フロアマットを洗う時間がない場合は天日干しだけでもやっておきましょう。
天日干しの後はフロアマットを叩いてホコリや砂を落とします。
ただし、周囲が住宅街で風がある日だと、ホコリや砂が舞って隣家に迷惑を及ぼします。
そんな時は軽く叩くだけにして、あとは車用の掃除機で吸い取りましょう。
最後に、水で薄めたカーシャンプーや中性洗剤で洗います。
ブラシでゴシゴシ擦ってください。
洗剤の量が多いと水ですすぐ時になかなか泡が落ちません。
仕上げは天日干しでしっかり乾燥させること。
中途半端に濡れたまま車内に戻すと、異臭がするだけでなくカビ繁殖の温存になります。
洗浄しても古いから汚れが取れない、起毛がボロボロ、という場合もあるでしょう。
そんな時は買い替えるのも方法のひとつ。
カーショップではいろいろな種類のフロアマットを販売しています。
アウトドアの機会が多い人だったら起毛タイプより防水性の高いゴムマット。
高級感が欲しい人は厚手で足元がふかふかのマット。
ボディカラーとコーディネートした色を選ぶ、というのもオシャレ。
古いフロアマットを洗うより、ずっと楽しい気分になれますね。
シートコーティングで車内を清潔に
フロアマットにカビを生やさない方法は定期的な掃除がベスト。
次に、日頃から車内を汚さないように注意することが大切です。
たとえば雨の日は車に乗る前に服についた雨粒を落とすとか。
車専用の傘ホルダーを携行するとか。
スニーカーを履いていたら乗る前に軽く靴底裏のホコリや泥を落とすとか。
些細なことですが、こういった注意を払うだけでフロアマットの汚れを軽減できます。
それからシートの食べ残し、飲みこぼしもしっかり掃除しましょう。
でも、シートの掃除って意外と大変。
この手間を省くなら、シートコーティングがおすすめです。
超薄膜の硬化したウレタン樹脂がシートの表面を覆うので汚れがつきにくくなります。
とくに本革シートはデリケートな素材。
掃除の方法を間違えると変色することもあります。
またファブリック地は飲みこぼしが中に吸収されてしまい、シミを作ってしまいます。
シートコーティングしておけば汚れが直接シートに付着しないので掃除もカンタン。
しかもシートの持つ質感を良い状態のまま長く保つことができます。
プロによるシートコーティングを施工しておけば車内の衛生環境も格段に向上しますね。
清潔な車内環境で快適なドライブを楽しみましょう。