愛車をきれいに保つためには、定期的な洗車が欠かせません。給油ついでに洗車機を使う方法やコイン洗車場を使う方法などがある中、手洗い洗車にこだわる人も一定数います。
手洗い洗車はボディに優しいというイメージがありますが、失敗するとボディに傷を付けてしまうことも少なくありません。今回は手洗い洗車でありがちな失敗例とともに、失敗しないために気を付けたいポイントを解説します。
手洗い洗車でやりがちな失敗例
手洗い洗車でよくある失敗は、いずれも無意識のうちにやってしまうものが多いといえます。具体的な例としてどのようなものがあるのかを、いくつか紹介します。
手洗い洗車の失敗例1:泡立て不足
手洗い洗車は前提としてシャンプー洗車をおすすめしますが、その際十分に泡立てないという失敗が多いようです。
車のボディに洗車キズを付けないためにも、本来であればあらかじめカーシャンプーを十分に泡立てておきたいところです。
しかし水を含ませただけのスポンジにシャンプーをかけたり、場合によっては直接ボディにかけたりと、泡の効果を全く活かせない方法で洗車してしまう人が見受けられます。
手洗い洗車の失敗例2:ゴシゴシとこすってしまう
手洗い洗車の際は、見つけた汚れをしっかり落としたいという気持ちから、つい力を入れてゴシゴシと洗うことがあるかもしれません。
しかしスポンジを使うこと自体が洗車キズのもと、ゴシゴシとボディをこするのはもってのほかです。水だけで洗っても洗車キズにつながるので、シャンプーの泡を効果的に使いましょう。
手洗い洗車の失敗例3:晴れの日に洗車する
晴れた日に洗車をして、車も自分のココロもすっきりさせたいと思う人がいるかもしれませんが、晴れの日に洗車をしてはいけません。
晴れの日に洗車をするとボディの乾燥が早いため、せっかくシャンプーの泡で浮かせた汚れも、再びボディにこびりついてしまいます。
特にワックスやコーティングをかけている車の場合、球状になった水分が焼き付くといういわゆるレンズ効果により、かえって水アカやシミができてしまうこともあります。
手洗い洗車の失敗例4:十分に拭き取りしない
手洗い洗車に失敗する原因としては、洗車後に残った水分を十分に拭き取りしないというものもあります。
シャンプーの泡が乾かないうちに水で流すことがきれいに仕上げるコツですが、しっかり拭き取らないと、せっかく洗ったボディにかえって悪影響を及ぼすことがあります。
拭き取りが不十分だと上述したようなレンズ効果をもたらすことになるため、水分はボディ表面に残さないようにしましょう。
手洗い洗車を失敗しないための対策
失敗しない手洗い洗車により車のボディをきれいに仕上げるためには、ここまで紹介した失敗例と真逆の対応をとればいい、と言い換えることができます。
水や汚れは上から下に流れるため、洗車もルーフから始めホイールなどの洗浄は最後に行います。またたっぷりの水でシャンプーをしっかり落とすとともに、水分を残さず拭き取ることも非常に重要です。
シャンプーの泡を上手に使いこなそう
手洗い洗車の前には、水を張ったバケツに勢いよく水を注ぎ、バケツ内の水を十分泡立てておきましょう。泡の力を使って汚れをしっかり浮かせるのが、きれいに仕上げるコツです。顔などのスキンケアをイメージすれば、わかりやすいかもしれません。
バケツのシャンプー水を使うのでなく、スポンジで泡をすくい取り、手に力を入れずスポンジを一方向に滑らせると、洗車キズを最小限におさえることができます。
現代では適当な言い方ではないかもしれませんが、かつてはそのコツを「女子の胸を撫でるように」と表現した自動車評論家もいました。
このとき泡で落とせない汚れは無理にこすらず、専用のクリーナーなどを改めて使うことも考えましょう。
洗車するときは天気にも気を付けよう
晴れた日に洗車するのはNGということは前述したとおりですが、洗車に適しているのは曇りの日、特に外が涼しい朝方か夕方がベストタイミングです。空が曇っていれば水分も乾きにくく、シャンプーで浮かんだ汚れや水アカがこびりつく心配も少なくてすみます。
また環境が整っている人は限られていますが、屋内の洗車場を使える場合は天候に左右されることがないため、レンズ効果を気にする必要もありません。
まとめ
手洗い洗車により愛車に対する想いをいっそう深めることができますが、ボディを長持ちさせるためには注意したいポイントがたくさんあります。
また自分の車にさほど思い入れがなく、洗車の手間を最小限にすませたい人もいるでしょう。
どちらの場合も、よりよい仕上がりのためにはプロに洗車を依頼するという選択肢があります。プロに依頼すればここまでの注意点を踏まえた作業をしてくれるので、仕上がりにこだわる人も手間を省きたい人も、一度プロフェッショナルへの洗車依頼を検討してはいかがでしょうか。