車の洗車といっても、自宅で水道水を使う方法やコイン洗車場で高圧水をかける方法のほか、ドライブスルー洗車という方法もあります。しかし用語だけではイメージしづらい、見たことはあるが使い方がわからないという人もいるのではないでしょうか。

今回はドライブスルー洗車について、メリットや使い方、また注意点などを解説します。この記事を参考にして、正しい方法でドライブスルー洗車を利用しましょう。

ドライブスルー洗車とはどんなものか

ドライブスルー洗車はファーストフード店のドライブスルーのように、「通り抜けて」洗車するものではなく、門型の洗車機が動いて洗車を行います。

多くの洗車機には水やシャンプーをかけるノズルや回転式のブラシ、風を吹き付けるノズルなどが装備され、一連の工程を行っています。

ドライブスルー洗車ができる洗車機を設置している主な場所としては、ガソリンスタンドやコイン洗車場が挙げられます。

ガソリンスタンドや洗車場よりは設置箇所が少ないかもしれませんが、カー用品販売や車のメンテナンスに対応する店舗に洗車機が設置されることもあります。

ドライブスルーの洗車はどんな人に向いてる？

ドライブスルー洗車は短時間で手間をかけず手軽に洗車ができるという特徴から、「初めて洗車をする人」「洗車にかける時間や費用を節約したい人」が向いているといえるでしょう。

洗車は予想外に奥が深い作業で、初めての愛車を手にしたばかりの人は特に、どのような手順を踏めばいいのか迷うこともあるでしょう。水やシャンプーで手洗いするといっても注意点が多く、自分で洗車する手間を省きたいという人がいるかもしれません。

ボタンを押して車内に乗り込めばあとは勝手に洗車が終わるので、手間がかからないドライブスルー洗車は非常に便利です。

またドライブスルー洗車は、多くの場合3分から5分と、自分で洗車するよりずっと短時間で終了します。洗車後の拭き取り時間を加えても、10分程度で終わるのではないでしょうか。

自分で洗車する場合は短くても30分、ワックスやコーティングも行う場合は半日から1日かかることもあります。その点ドライブスルー洗車は、洗車にまとまった時間が取れない人にとって最適な選択肢になるでしょう。

意外かもしれませんが、洗車費用を節約したい場合もドライブスルー洗車が向いています。自分で洗車する方が安いと思うかもしれませんが、自宅やコイン洗車場で洗車する場合は洗車グッズやワックス類を別途用意する必要があり、初期費用は意外にかかります。

ドライブスルー洗車では細かいところまできれいにというわけにはいかないまでも、目に付くところにある大部分の汚れを落としてくれます。洗車する頻度が低い人も、ドライブスルー洗車をするメリットがあるといえるでしょう。

ドライブスルー洗車の料金は最低でも数百円、いろいろなオプションを追加するとさらに費用がかさみます。しかし中には回数券を取り扱っているドライブスルー洗車もあり、たいていの場合割安になっているため、わずかですが1回あたりの料金を安くすることができます。

ドライブスルー洗車機の使い方

ドライブスルーだから洗車機を通り抜けるだけ…というわけにもいきません。効果的に汚れを落とすためには、きちんとした手順を踏んだりチェックポイントに気を付けたりしなければなりません。

ドライブスルー洗車機の使い方について、順を追っておさらいしましょう。

洗車機を使う前の水洗い

洗車機を使う前には、あらかじめ大きな汚れや砂ボコリを水で洗い流しましょう。

ドライブスルー洗車でも水をかけますが、そのまま洗車機のブラシをかけると洗車キズができることがあります。またナンバープレート付近やドアミラー付近など、洗車機のブラシが十分届かないところもあります。

キズを防ぎきれいにドライブスルー洗車でしっかり汚れを落とすために、事前の水洗いは忘れずに行いましょう。

洗車機にかける

ドライブスルー洗車機に引いてあるガイドラインを目安に、ゆっくりと精算機の前に移動します。精算機の横で一度停車し、画面の指示にしたがって洗車メニューやオプションを選択します。その後支払を終えたら、忘れずに全部の窓を閉めましょう。

窓が全て閉まったことを確認してから、正面に表示される指示にしたがい「ゆっくり前進」「停止」の表示が出るまで洗車開始位置まで車を移動させます。

停車位置まで来たらAT車の場合Pレンジに入れて、サイドブレーキを引いてエンジンを切ります。MT車はギアを1速かRに入れておくことになりますが、いずれも車両が動かないように駐車しましょう。

その後は洗車が終わるまで車内で待機しますが、この際窓やドアを絶対に開けてはいけません。

車の水分を拭き上げる

洗車が終わり「終了」の表示が出たら、速やかに洗車場から拭き上げスペースに移動させます。前進して移動する場合やバックして移動される場合があるので、洗車機の指示に従いましょう。

拭き上げ場所に移動したら、残った水分を持参したウエスやセーム革などで拭き取ります。タオルが置いてある場合は、それを使うのもよいでしょう。

掃除機が設置されるところもあるので、拭き上げついでに車内もきれいにしましょう。

まとめ

ガソリンスタンドなどに置いてあるドライブスルー洗車は、短時間かつ手間をかけない洗車を比較的安い料金で利用することができます。しかしボディをブラシで擦るためキズが付きやすく、きれいに仕上げるためにはコツや事前の準備が欠かせません。

コーティング加工をした車であれば、キズが付くのはコーティング層のためボディへのダメージは最小限ですみます。気を遣わずガンガンドライブスルー洗車をしたい人は、プロにコーティング加工を依頼することも併せて検討してはいかがでしょうか。