紫外線を浴びすぎると人体に悪影響が出るのはよく知られていることですが、車にとっても紫外線は良くありません。
紫外線は車の塗装面を劣化させて色あせなどを起こします。
その紫外線から車を守る方法の一つがコーティングです。
この記事では、紫外線が車に与えるダメージやコーティングの必要性、コーティング以外で車を紫外線から守る方法などについて解説します。
紫外線が車に及ぼすダメージ
車が紫外線を浴び続けると、塗装が少しずつ劣化してしまいます。
その劣化がどんどん進行すると、色あせや塗装が剥がれる原因となります。
一般的に車の塗装は、3~7層ほど塗り重ねてありますが、上から1~2層はクリア塗装が塗られています。
紫外線を浴びることで、まずクリア塗装から劣化していき、特に対策をせずにいるとクリア塗装の下にある色のついた部分にまで劣化が進みます。
こうなると色あせなどになって劣化が見た目にも現れてきます。
塗装面以外だと、紫外線によってダメージを受けて劣化していきます。
ヘッドライトは紫外線によって表面のハードコートが壊れて、黄ばみになっていきます。
有機質でできている樹脂パーツなどもも紫外線を浴びると劣化します。
紫外線の影響は車の外側だけにとどまらず車内にも及びます。
特にレザーシートは劣化が目立ちやすく、窓から入る紫外線によって色あせやヒビ割れなどが起こります。
車の塗装面が紫外線で劣化するとどうなるのか
紫外線の影響による車へのダメージについてはすでに述べましたが、車の塗装面が紫外線の影響で劣化するとどのようなことが起こるのか詳しく説明します。
塗装面の色あせ
前述したように紫外線は塗装面を色あせさせてしまったり、塗装表面をパサパサにしてしまい光沢を低下させたりします。
ひどくなるとくすみが目立つなど塗装面が白濁するようになるのです。
塗装面の色あせは塗料によって傾向が異なります。
メーカーによって塗料が違うので差はありますが、赤・黄・オレンジなどは色あせしやすい傾向にあり、黒・緑・青は色あせしにくい傾向があるようです。
淡い色よりも濃い色のほうが熱の吸収が良いためか、劣化速度も速いともされています。
クリア塗装の剥がれ
車の塗装面が何重にも塗り重ねてあることはすでに触れましたが、塗装の層を大きく分けると鉄板・ベースカラー(色)・クリア塗装の3構造となります。
紫外線の影響が最初に出るのは一番上面のクリア塗装ですが、紫外線を浴び続けて劣化が進むとクリア塗装が剥離してしまいます。
塗装のクラッキング
劣化が進行すると、塗装面がひび割れるクラッキングが起こってしまいます。
塗装のクラッキングは塗装面の潤いが失われることで起こり、塗装をキレイに復元するためには再塗装が必要になります。
塗装面の穴や陥没
他の理由でできたキズや汚れによる影響もありますが、それに紫外線を浴び続けることによるダメージが重なって劣化が進行すると塗装面に穴が空いたり陥没したりします。
ひどくなると見た目だけの問題ではなく安全面に支障をきたします。
再塗装だけではすまなくなるので、修繕の費用もさらにかかります。
紫外線から車を守るための方法
紫外線は季節や天候に関係なく一年中降り注いでいるため、対策をしないと車はその紫外線を浴び続けることになります。
紫外線による劣化を予防するためにも紫外線から車を守る必要があります。
紫外線のダメージから車を守る方法は以下のようなものがあります。
基本的には紫外線が直接当たらないようにして対策します。
駐車場所は直射日光が当たらない場所に
できるだけ車に直射日光を当てないように、駐車する際は屋根のある場所にしましょう。
ガレージなどの屋内に駐車するか、屋外なら屋根の場所にしましょう。
ボディカバーをかける
駐車場所を屋根のある場所にできないこともあるかもしれませんが、ボディカバーを使用すれば、駐車場所に関係なく紫外線から車を守ることができます。
ただし、カバーの着脱による摩擦でボディにキズが付く可能性があります。
カバーの着脱はなるべく丁寧に行いましょう。
長期間カバーをかぶせたままだと内部に湿気が溜まってカビが発生する恐れがあるので、車に乗らないときでも定期的にカバーを外しましょう。
コーティングを施工する
車のボディにコーティングを施工することで、塗装面の表面に薄く硬いコーティング被膜が形成されます。
この被膜が紫外線から塗装面を保護して、塗装面へのダメージを抑えてくれます。
塗装面の代わりに劣化してくれる「犠牲被膜」の役割も果たします。
コーティングを施工すれば、駐車時だけでなく走行中の紫外線予防になります。
また、汚れやキズが付きにくくなり、他のダメージからも塗装面を保護してくれます。
ボディ部分のコーティングは、専門業者が施工してくれるガラスコーティングがおすすめです。
車内のシートなどにもコーティングを施工できます。
レザーシートなどは劣化すると見た目がボロボロになっていくものもあるので、事前にコーティングで保護しておけば安心です。
どのコーティングも新車時に施工するのがベストです
よりキレイな状態で施工したほうが良い状態を維持することができます。
駐車時の紫外線は、直射日光の当たらない屋根のある場所に駐車したり、カバーをかけておくことで対処できますが、走行中の車を紫外線から守るには今のところコーティングくらいしか方法がありません。
車の見た目をキレイに維持しながら安全に運転したいなら是非コーティングを施工しましょう。
コーティングの施工は素人には難しいので、プロの業者に依頼するするのがおすすめです。